こんにちは、あいひーです。今回は、専業主婦のiDeCo(個人型確定拠出年金)活用について、私自身の経験を交えながらお話しします。iDeCoとNISAの選択で悩んでいる方や、iDeCoのメリット・デメリットを知りたい方に、少しでも参考になればと思います。
はじめに:我が家の場合
まず、我が家の状況をお話しします。妻は現在専業主婦で、お互いのアドバイスを尊重してくれる関係です。元々はコツコツ貯金するタイプで、働いていた間の収入を着実に貯めていました。iDeCoについて話し合った結果、妻は掛け金上限までiDeCoを活用することにしました。その理由と、実際に始めてみての感想、そして反対意見も含めて詳しくご紹介します。
専業主婦がiDeCoを選んだ理由
1. 自動積立の魅力
iDeCoの最大の魅力は、自動で積立ができることです。毎月決まった額を投資に回せるので、「投資するのを忘れた」なんてことがありません。これは資産形成を継続する上で大きなメリットだと感じています。私たち夫婦も、最初は投資に慣れていませんでしたが、自動積立のおかげで徐々に習慣化することができました。「貯金しよう」と思っていても、ついつい使ってしまうことがあった妻も、iDeCoなら確実に積み立てられると喜んでいます。
2. 将来の就労可能性を見据えて
専業主婦の方でも、将来パートなどで働き始める可能性はありますよね。その時にiDeCoの所得控除メリットを活かせる可能性があります。我が家でも、妻がいつか仕事を始めるかもしれないと考えて、iDeCoを選択しました。実際、子どもが大きくなったら、妻もパートタイムで働きたいと考えるかもしれません。その時に、すでにiDeCoの習慣があれば、スムーズに税制優遇を受けられるようになります。
3. NISAとの併用も視野に
iDeCoを始めたからといって、NISAを利用できないわけではありません。NISAも併用して投資枠を最大限活用することを考えています。2024年からNISA制度が改正され、非課税投資枠が大幅に拡大されました。iDeCoとNISAを併用することで、より効果的な資産形成が可能になるでしょう。
そもそも枠を埋められるの?って話にもなりますが、だからといって今時点でiDeCo枠を捨てるのがもったいない気がするんですよね笑
4. iDeCo枠を無駄にしたくない
iDeCoの掛け金枠は、使わなければそれまでです。「今は必要ないかも」と思っても、将来後悔する可能性があります。我が家では、将来のために枠を確保しておくという考えで、iDeCoを始めました。特に、専業主婦(第3号被保険者)の場合は2024年12月の制度改正後も月額23,000円まで拠出できるので、この枠を最大限活用することで、将来の選択肢を広げられると考えました。
実際に始めてみて:良かった点
iDeCoを始めてみて、良かったと感じる点がいくつかあります。
- 心理的な安心感: 自分名義の資産が増えていくのを見るのは、妻にとって大きな励みになっているようです。「自分の老後資金」という意識が芽生え、将来への不安が少し和らいだと言っています。
- 長期的な視点の養成: 毎月の積立状況を確認することで、長期的な資産形成の重要性を実感できています。市場の上下に一喜一憂せず、長い目で見る習慣が身についてきました。
- 金融リテラシーの向上: 投資信託の選び方や、市場の動きに関心を持つようになりました。妻も経済ニュースを見るようになり、家族で金融について話す機会が増えました。
- 家計管理の意識向上: iDeCoの掛け金を捻出するために、家計の見直しをするきっかけになりました。無駄な支出を減らし、より計画的な家計管理ができるようになりました。
iDeCoのデメリットと注意点
しかし、iDeCoにはデメリットもあります。これらの点は十分に理解した上で始めることが大切です。
1. 60歳まで引き出せない
iDeCoの最大のデメリットは、原則として60歳まで引き出せないことです。急に資金が必要になっても、途中解約はできません。特に子育て中の家庭では、教育費や予期せぬ出費に対応できないというリスクがあります。我が家でも、この点は慎重に検討しました。結果的に、iDeCo以外の貯蓄も並行して行うことで、このリスクに対応することにしました。
2. 運用次第で元本割れの可能性
投資信託を選んだ場合、市場の変動によっては元本割れするリスクがあります。ただし、iDeCoには元本確保型の商品もあります。元本保証の商品を選べば、元本割れのリスクを避けられますが、その場合は運用益が低くなる可能性があります。我が家では、長期的な視点で運用することを前提に、ある程度のリスクを取る運用方針を選びました。ただし、妻の不安を考慮して、リスクの高い商品は避けています。
妻は楽天全米INDEXを積み立てています
3. 手数料の負担
iDeCoには口座管理手数料などの費用がかかります。一般的に、年間数千円程度の手数料がかかることが多いですが、金融機関によって異なります。毎月の掛け金が少額の場合、これらの手数料が運用益を上回ってしまう可能性もあります。我が家の場合、掛け金を上限近くに設定することで、手数料の影響を相対的に小さくすることができました。ただし、家計に無理のない範囲で設定することが大切です。
楽天証券の場合、運営管理手数料は0円です
4. 所得控除のメリットが受けにくい
専業主婦の場合、所得がない、または少ないため、iDeCoの大きなメリットの一つである所得控除の恩恵を受けにくいです。これは確かに大きなデメリットです。ただし、運用益の非課税や受取時の控除など、他のメリットは受けられます。我が家では、将来の就労可能性も考慮して、このデメリットを受け入れることにしました。
ここが最大のデメリットですね。すぐに引き出せないから嫌だという気持ちはとてもわかります。逆にすぐに引き出せないから長期投資が可能になるという気持ちで妻にやってもらってます
受取時の課税について
iDeCoの受取方法には、年金として受け取る方法と一時金として受け取る方法があります。それぞれ税制が異なります。
- 年金として受け取る場合:公的年金等控除が適用されます。
- 一時金として受け取る場合:退職所得控除が適用されます。
どちらの方法が有利かは、受取時の状況によって異なりますので、60歳に近づいたら専門家に相談することをおすすめします。
反対意見への考察
「専業主婦がiDeCoに加入するのは無駄だ」という意見もあります。この意見にも一理あり、慎重に検討する必要があります。
「まずは貯金を」という意見
突発的な出費に対応できないiDeCoよりも、まずは自由に使える貯金を増やすべきだという考えは、とても現実的です。我が家でも、まず緊急用の貯金を確保した上で、iDeCoを始めました。iDeCoと通常の貯金のバランスを取ることが重要だと考えています。
103万円の壁への懸念
配偶者の扶養範囲内で働いている場合、iDeCoの掛け金で103万円の壁を超えてしまう可能性があるという指摘もあります。現在、妻は働いていませんが、将来パートで働く可能性を考えると、この点は注意が必要です。収入が増えた場合は、iDeCoの掛け金を調整する必要があるかもしれません。
今後の政治情勢によってまさに変わるかどうかですね
まとめ:慎重な判断が必要
専業主婦の皆さんにとって、iDeCoの選択は簡単ではありません。所得控除の恩恵を受けにくいこと、手数料の負担、資金の固定化など、デメリットは確かに存在します。これらの点を考慮すると、iDeCoに慎重になるのも当然です。ただし、運用益の非課税や受取時の控除など、専業主婦でも受けられるメリットもあります。自分の状況をよく見極め、家計全体のバランスを考えながら、慎重に判断することが大切です。我が家の場合、以下の点を重視してiDeCoを選択しました:
- 長期的な資産形成の重要性
- 自動積立による継続性
- 将来の就労可能性
- 金融リテラシー向上のきっかけ
しかし、これはあくまで我が家の選択であり、すべての家庭に当てはまるわけではありません。専業主婦の皆さんそれぞれの事情や将来設計に合わせて、最適な選択をすることが重要です。iDeCoは万能の解決策ではありません。メリットとデメリットを十分に理解し、自分の生活スタイルや将来のプランに合わせて判断してください。また、決して無理をせず、家計に余裕を持たせた上で始めることが大切です。最後に、金融に関する知識は日々アップデートされています。iDeCoを始めた後も、定期的に情報をチェックし、必要に応じて見直しを行うことをおすすめします。皆さんの選択が、将来の安心につながることを願っています。iDeCoについてさらに詳しく知りたい方は、金融庁や厚生労働省のウェブサイトも参考になりますよ。ぜひ、ご自身に合った資産形成の方法を見つけてください。