「この前の会議、何話したっけ?」「あのメモ、どこに保存したっけ?」――日々の仕事の中で、そんな小さなストレスを感じることはありませんか?
私もその一人でした。メモはWordで取ったり、紙に書いたり、ファイルサーバのあちこちに保存していたり……。必要な情報を探すのに時間がかかり、肝心なときにすぐに引っ張り出せない。
そんな悩みを解消できないかと調べてみたところ、Microsoft OneNoteというアプリが注目されていることを知りました。セキュリティ制限が厳しい会社環境でも比較的使いやすく、情報の一元管理が可能とのこと。
今回は私が調べた結果をもとに、「OneNoteで会議メモや業務記録を効率的に整理する方法」について、初心者目線で詳しく解説します。
OneNoteって何?基本機能と構造を理解する
OneNoteはMicrosoftが提供するデジタルノートアプリです。最大の特徴は、「ノートブック → セクション → ページ」という階層構造で情報を管理できること。
- ノートブック:プロジェクトやテーマごとに分ける
- セクション:業務カテゴリや目的別に分ける(会議・アイデア・報告など)
- ページ:個別のメモ内容(日時・議題・アクションなど)を記録
さらに、紙のノートのような使い勝手に加え、「検索」「タグ」「共有」などの機能があり、情報管理を効率化できます。
なぜOneNoteがセキュリティ制限下でも使いやすいのか?
多くの企業では、セキュリティの観点からGoogleドライブやNotionなどの外部ツールが使用禁止となっていることが少なくありません。しかし、OneNoteはMicrosoft 365に標準で含まれているため、社内でも比較的許容されやすいツールです。
たとえば、OutlookやTeamsとの連携がスムーズで、情報の一元管理を社内で完結できるのが大きな魅力。オンライン版(ブラウザ)でもアクセスできるため、専用アプリのインストールが不要なケースでも利用できます。
【具体事例】OneNoteでメモ管理を効率化するステップ
ステップ1:ノートブックをプロジェクト単位で作成
まず最初に、プロジェクトや担当業務ごとにノートブックを分けましょう。
- 例1:「マーケティング施策2025」
- 例2:「全社共有定例」
- 例3:「個人ナレッジ・アイデア」
ステップ2:セクションは会議種別や業務カテゴリで分ける
次に、ノートブック内でセクションを使い、「会議」「タスク管理」「アイデア出し」「議事録」など用途ごとに分類します。
ステップ3:ページタイトルは「日付+キーワード+議題」にする
検索性を高めるため、ページタイトルは規則的に整えましょう。
- × 「議事録1」
- 〇 「2025年6月3日_全体定例_料金改定の方向性」
ステップ4:テンプレートで議事録作成を効率化
以下のようなテンプレートを作っておくと、会議ごとの情報整理が楽になります。
【会議名】 【日時】 【参加者】 【議題】 【議論内容】 【決定事項】 【次回アクション】
ステップ5:週に一度、ノートを見直す習慣を
使いっぱなしではなく、週1回の整理タイム(例:金曜午後)を設けておくことで、タグ付けや分類ミスの見直しができます。
OneNoteの検索・タグ機能をフル活用する方法
検索機能のコツを押さえておけば、情報がすぐに見つかります。
- タグ付け:重要、質問、ToDo などを「Ctrl+数字」でショートカット追加
- 検索範囲を拡大:「このページ」→「このノートブック」→「すべてのノートブック」へ変更
- OCR対応:画像・PDF内テキストも検索可能(精度はやや落ちる)
- タグの概要表示:すべてのToDoや重要事項だけを一覧表示可能
チームで使う際の工夫と注意点
- 命名ルールを統一:チーム全員が検索しやすいように、日付や議題を含める
- 編集範囲の管理:読み取り専用/共同編集などの権限設定
- 更新ログをコメントで残す:「〇〇さんが追記しました」などの簡単な履歴
社内のセキュリティポリシーによっては、共有ノートの使用に制限がある場合もあります。まずは社内の情報システム担当に確認を取りましょう。
導入して実感できる3つのメリット
- 探す時間が圧倒的に減る
「記憶に頼らず、記録で対応」が可能に - 会議の振り返りが早い
過去の議論もキーワード検索ですぐ参照 - タスク漏れ防止
ToDoタグ+検索で未完タスクを一覧表示
まとめ:OneNoteは“知的整理”の第一歩
OneNoteは、単なるメモアプリではありません。情報の「蓄積」と「再利用」を促す、仕事の知的生産性を底上げするツールです。
私はまだ使い始めたばかりですが、調べた内容を活かして、少しずつ業務メモの移行と整理を始めています。散らかった情報が整い、必要なときにすぐ引き出せる環境は、それだけで仕事のストレスを減らしてくれます。
同じように「情報が分散して非効率」と感じている方は、まず1冊だけでもOneNoteでまとめてみることをおすすめします。


