はじめに:「道具に頼る」効率化で生まれた家族の時間
私は二人の子どもを育てながらフルタイムで働く30代サラリーマンです。かつて毎日仕事と家事に追われ、「自分の時間なんて全然ない!」と感じていました。しかしある夜、「幸せじゃない時間を思い切って削ればいい」というシンプルな考えに至ったのです。つまり、生活の中の無駄や手間をテクノロジーや工夫で省き、その分の時間と体力を家族や自分のために使おうと決めました。
具体的には、家事や作業を自動化・省力化するために様々なガジェットやサービスを導入しました。たとえば我が家ではドラム式洗濯乾燥機や食洗機、ロボット掃除機など「お金で時間を買う」家電もフル活用しています。その結果、洗濯物を干す時間や皿洗いの時間が激減し、平日に約2時間の余裕時間が生まれました。さらに近年はスマートスピーカーやIoTデバイスにも目を向け、声ひとつ・ワンタップで家中の操作ができる環境を整えています。
本記事では、そんな私が実際に導入して効果を実感した生活効率化ガジェットについて、狭く深く紹介します。忙しい子育て世代でも簡単に導入でき、生活の質をグンと上げてくれるものばかりです。製品名や価格、使い勝手の比較表も交えますので、ぜひ参考にしてみてください。生活の「余白時間」を増やすヒントになれば幸いです。
音声アシスタントAlexaで日常をハンズフリー化
まず取り入れたのがAmazon Alexa(アレクサ)です。我が家では子どもが小さいこともあり朝は常にバタバタ…。妻と「アレクサ、今何時?」と声をかけ合うのが日課になるほど、時間との戦いでした
**Echo Dot(エコードット)**は手のひらサイズの球状スピーカーで、音声アシスタントを気軽に導入できるモデルです。価格も約7,000円前後と手頃で、生活の質に対する費用対効果は非常に高いと感じます
一方、Echo Show 5は5インチの小型ディスプレイ付きモデルで、天気予報や時計を画面表示したりビデオ通話に使えたりします。以下に主な特徴を比較してみました。
| 項目 | Echo Dot(第5世代) | Echo Show 5(第2世代) |
|---|---|---|
| 参考価格 | 約7,000円 | 約10,000円 |
| 画面の有無 | なし(音声のみ) | あり(5インチタッチスクリーン) |
| できること | 音楽再生、タイマー、天気/ニュース読み上げ、他Alexa機能全般 | Alexa機能+写真や天気の視覚表示、ビデオ通話、防犯カメラ映像確認など |
| 導入のしやすさ | ◎ コンセントに挿してセットアップするだけ | ◎ 同左(設定手順もほぼ同じ) |
※Echo Dotはコンパクトで置き場所を選ばず、Echo Showは画面表示が必要な場所(キッチンや寝室)に便利です。
スマートスピーカーを導入したことで、「ながら作業」が劇的に快適になりました。例えば朝の準備中でも、「アレクサ、今日の天気は?」と尋ねれば子どもの服装選びがスムーズになります。料理中に手が離せなくても「アレクサ、5分測って」と言えば火加減の管理もばっちり。極めつけは子どもたちがお気に入りのテレビから離れない時。「アレクサ、テレビ消して」と言えば、後述するSwitchBot経由でテレビの電源OFF!
子ども自身も「声でお願いすれば切り替わる」と理解したことで、朝のリズムが格段に整いました。
さらには寝る前のシーンでも活躍しています。「アレクサ、おやすみ」と一言かければ、家中の照明やエアコンを一括OFFする定型アクションを設定済み。スマホをいじらずに済むので寝かしつけもスムーズです。子どもたちも「アレクサに言えばお部屋が暗くなる」と楽しんで協力してくれます。
このようにAlexaを取り入れた生活は、家族全体の時間管理を自然にアシストしてくれています。「いま何時?」「あと何分で出発?」といった確認が声だけで完結するので、親も子もストレスが減りました。スマートスピーカーは決してぜいたく品ではなく、忙しい家庭ほど恩恵が大きい生活効率化の強力なツールだと実感しています。
「押す作業」はお任せ!SwitchBotで家電操作を自動化
Alexa導入と合わせて活躍しているのがSwitchBot(スイッチボット)シリーズです。SwitchBotは物理ボタンを自動で「押す」小さなロボットや家電用スマートリモコン等を展開するIoT製品群で、Alexaとも連携できます。私はまずSwitchBotボット(指先代わりにボタンを押すデバイス)をお風呂のスイッチに取り付けました。リビングの壁にある「湯はり開始」ボタンに貼り付けておき、毎日夕方に「アレクサ、お風呂をつけて」と話しかけるだけで、自動でスイッチONしてくれるのです。これは想像以上に便利で、入浴準備の手間がひとつ丸ごと消え去りました。
ほかにも、テレビや照明のオンオフにもSwitchBotを応用しています。例えばテレビのリモコンの電源ボタン部分にボットをセットし、「アレクサ、テレビを消して」で物理的にリモコンのボタンを押してオフにする、といった使い方です。子どもが画面に夢中で切り替えが難しいときも、声だけでテレビを消せるので親のイライラも解消されました。
これらのSwitchBotデバイスは、専用のSwitchBotハブミニという赤外線&Bluetooth中継器を使うことでインターネット経由で操作でき、Alexaからも認識されます。セットアップも難しくなく、ボット本体を貼り付け、ハブをWi-Fi接続し、スマホアプリで動作を記録するだけ。「今日は何を飲もうか」「どのボタンを押しに行こうか」といった小さな決断・行動の積み重ねがゼロになるのは、想像以上に快適です。事実、我が家では毎日数分×365日=年間数十時間規模の時短につながっています。
もちろん、デバイス自体のメンテナンスは多少必要です。ボットの取り付けテープが剥がれないよう注意したり、電池交換(数ヶ月~半年に1回程度)があります。我が家でも半年ほど使った際、一度お風呂スイッチの土台シートが剥がれるトラブルが発生しました。しかし原因は接着面の素材で、ボット本体は故障もなく頑丈だったのには驚きました。応急処置でテープを貼り直して以降は問題なく稼働しています。SwitchBot自体は数千円という低コストで日常を効率化できる優秀なスマート家電であり、多少のトラブルがあっても工夫して使い続ける価値があります。
玄関のカギもスマート化:スマートロックで出入りが快適に
毎日の「玄関の施錠・解錠」にも手間とストレスを感じていたため、スマートロックの導入も検討しました。以前使っていた**Qrio Lock(キュリオロック)**は、ドアに後付けしてスマホで鍵を開け閉めできる製品です。一応ハンズフリー解錠機能(近づくと自動解錠)もあるのですが、反応にムラがあって結局スマホアプリを開いて操作し直すことが多く、正直フラストレーションが溜まっていました。子どもを抱えて帰宅するときにサッと開かないと結局イライラ…これは本末転倒ですよね。
そこで2025年に登場したSwitchBotスマートロック Ultraに乗り換えることにしました。Qrioでは物足りなかった点を、この新モデルが一気に解決してくれたからです。以下に主な違いを比較します。
| 項目 | Qrio Lock | SwitchBot ロック Ultra |
|---|---|---|
| ハンズフリー解錠 | △ (反応がいまひとつ) | ◯ (iBeacon対応で精度良好) |
| 解錠方法 | スマホアプリ、物理鍵のみ | スマホアプリに加え指紋認証・暗証番号・NFCカード・音声操作など多数 |
| オートロック | ◯(ドア閉で自動施錠) | ◯(柔軟な時間設定が可能) |
| 電池寿命 | 約半年 | 最大9ヶ月+予備電池付き |
| 価格(目安) | 約15,000円前後 | 単体約20,000~24,000円前後(セット品で~30,000円) |
| 取り付け | 両面テープで貼るだけ(工事不要) | 同左(付属テープで簡単装着) |
実際にSwitchBotロックUltraを使い始めてみて、その快適さに感動しています。まず、玄関先でスマホを取り出す必要がなくなりました。私は指紋認証パッドも併せて設置したので、買い物袋で手が塞がっていても指一本で0.5秒程度で解錠できます。家族にも暗証番号やNFCカードを渡しておけば、子どもや親族が来る場合でもスムーズに入室可能です。**「鍵を持ち歩かない生活」**は想像以上に身軽で、もう元には戻れません。
一方で、非常時に備えて物理鍵もちゃんと使えるようになっています。スマートロックを付けても元のサムターン(金具)は回せる設計なので、私は万一に備えて玄関近くにキーボックスを置き、従来の鍵も保管しています。そうした工夫もしつつ、完全キーレス生活を満喫中です。
SwitchBotロックUltraの導入で特に感じたのは、細かなストレスの解消が家族全体の余裕につながるということです。朝の出発時や夜の帰宅時、「あれ、鍵閉めたっけ?」「子どもが鍵開けられない!」といったプチ騒動が消え去りました。ドアから出るだけで自動施錠され、近づくだけで解錠してくれる安心感は大きいです。玄関でモタつく時間がなくなると、保育園バスの時間にも余裕で間に合いますし、帰宅後すぐ家に入れるので雨の日も楽になりました。まさに**「玄関の開け閉めがハンズフリーになれば、外出や帰宅がもっとスムーズになって家族のストレスも減る」**という実感です。
スマートロックの導入費用は決して安くはありませんが、家のIoT化は将来的な時短投資として非常に効果的だと思います。実際、Ultraの発売記念セールで2万円弱で購入しましたが、毎日の蓄積されたストレスが減った価値を考えれば十分元が取れていると感じます。
うまくいかなかった例から学ぶ:ガジェット選びは取捨選択を
ここまで、自動化ガジェットの良い点ばかりお伝えしましたが、全てのツールが万能だったわけではありません。 私自身、いろいろ試す中で「これはイマイチだったな…」というものもありました。その代表がEcho Buds(エコーバッズ)です。これはAmazon純正のワイヤレスイヤホンで、外出先でもAlexaに話しかけられるという触れ込みに惹かれて購入しました。しかし実際使ってみると、長時間つけると耳が痛くなる重量が致命的で、さらに装着が不安定で会議中にポロッと落ちることもしばしば…プロの打ち合わせ中にイヤホンが落下するのは悲惨ですよね。結局、数ヶ月我慢した末に手放し、今では音質と装着感に優れた他社製イヤホン(Anker Soundcoreシリーズ)に乗り換えました。
この経験から学んだのは、「ブランドの信頼感だけで飛びつかず、自分の用途に本当に合うか見極める」重要性です。私はAmazonデバイスが大好きでEchoシリーズも愛用していますが、イヤホンというカテゴリでは自分のニーズ(軽さ・安定性)にEcho Budsはマッチしませんでした。効率化のためのガジェット選びでは、「みんなが良いと言うから」ではなく自分の生活にフィットするかを冷静に判断することが大切です。便利グッズも相性次第。無理に使い続けず見切りをつけるのも、結果的に時間とお金の節約になります。
まとめ:テクノロジーの力で「幸せじゃない時間」を削ろう
私はこの数年で、様々な効率化ガジェットを取り入れながら**「家族にとって幸せじゃない時間」を徹底的に削減する**ことに挑戦してきました。スマートスピーカーで情報収集や家電操作の手間を省き、SwitchBotで家事の物理的な動作を自動化し、スマートロックで玄関の煩わしさを解消する…。こうした積み重ねにより、平日の夜に子どもとゆっくり会話したり本を読む時間が増え、朝も穏やかな気持ちで送り出しができています。
改めて強調したいのは、「道具に頼ること」は決してズルでも怠慢でもなく、賢い自己投資だということです。もちろん初期費用はかかりますが、そのおかげで生まれる時間や心の余裕はプライスレスです。例えば食洗機やロボット掃除機に数万円払っても、得られる年間数十時間の自由には替えられません。スマート家電やサービスはまさに現代の魔法使いであり、上手に活用すれば生活の質は飛躍的に向上します。
最後に、この記事を読んでくださった方もぜひ**ご自身の「幸せじゃない時間」を洗い出してみてください。毎日の中で「これは面倒だな」と感じていること、実はテクノロジーや工夫で省けるかもしれません。例えば「毎朝のゴミ出しが大変」ならスマートゴミ箱や集積サービスを検討するとか、「帰宅後の電気消し忘れ」が多いならスマートプラグを導入するとか、小さな一歩で構いません。生活を効率化する引き算の発想で、生まれた時間をぜひ本当に大切なこと(家族との時間、自分の休息や成長)**に充ててください。
私自身、これからも新しい効率化ツールを試しつつ、取捨選択しながら生活のアップデートを続けていきます。皆さんも一緒に、テクノロジーの力で「もっと楽に、楽しく」日々を過ごせる工夫をしてみましょう!きっと暮らしの幸福度が上がるはずです。「道具に任せられることは任せてしまう」——そんな割り切りが、忙しい毎日を救ってくれると信じています。


