三光合成(7888)を平均898円で200株保有中の私が、最新決算から「持ち続ける価値」を本気で考えてみた

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目次

1.三光合成(7888)はどんな会社か?ざっくり整理

三光合成は、富山県南砺市に本社を置く精密プラスチック部品メーカーです。
合成樹脂成形品の製造・販売、金型の設計・製造、自動制御装置などを手がけています。

一番の柱は自動車向けの樹脂部品で、

  • バンパーやドアパネルなどの外装部品
  • 操作パネルやエアコン吹き出し口などの内装部品
  • モーターやブレーキ、バッテリーなどを支える機能部品

といった、“車が動く・安全に走る・快適に乗れる”ための部品を幅広く作っている会社です。

自動車以外にも、プリンターなどのOA機器、家電、医療機器向け部品なども手がけていて、**「目立たないけれど、生活の裏側で支えている部品屋さん」**というイメージに近いです。


2.最新決算をチェック:売上は微減でも利益は大きく伸びた

まずは、直近決算(2025年5月期 通期)の数字をざっくり押さえます。

2025年5月期(通期)の業績概要

  • 売上高:911億1百万円(前年比▲2.9%)
  • 営業利益:56億56百万円(+36.9%)
  • 経常利益:51億94百万円(+32.3%)
  • 親会社株主に帰属する当期純利益:38億57百万円(+47.6%)

売上はわずかに減っているのですが、利益はかなり伸びています。
理由としては、

  • 高付加価値製品の受注を増やした
  • 生産体制の効率化
  • 原価低減活動の強化

などが決算短信で挙げられています。Yahoo!ファイナンス

つまり、「量より質」へシフトして利益体質が良くなっているという見方ができます。

セグメント別のざっくりイメージ

決算短信のセグメント情報を見ると、

  • 日本:車両用内外装部品と金型が増収・増益
  • 欧州:売上は減少も、金型好調で利益は大幅増
  • アジア:タイやインドネシアでの需要減で売上減少

という構図です。Yahoo!ファイナンス

世界的な自動車需要の変化や地域ごとの波はあるものの、
**「日本と欧州は利益面で健闘」「アジアは調整中」**という印象です。


3.株価指標から見た「割安度」

次に、2025年11月14日時点の株価と指標をチェックします。Yahoo!ファイナンス+1

  • 株価:836円
  • 予想PER:約6.3倍
  • PBR:約0.77倍
  • 予想1株利益(EPS):約131円
  • BPS:約1,080円
  • 予想1株配当:28円
  • 配当利回り:約3.3%

理論株価(PER・PBR基準)で見ると、

  • 理論株価:約880〜890円
  • 上値目途:960円前後
  • 下値目途:805〜815円

といったレンジ感で、「やや割安」という評価が付いています。株予報Pro

指標から読み取れること

  • PER6倍台:利益水準から見てかなり割安ゾーン
  • PBR0.7〜0.8倍:解散価値(純資産)よりかなり安く放置されている状態
  • ROE12%前後:自己資本をそこそこ効率的に使えているレベルYahoo!ファイナンス

これだけ見ると、
「成長ストーリーが大きく買われている株」ではなく、
「地味だけど利益はきちんと出していて、評価はまだ控えめな株」

という位置づけになります。


4.配当方針と株主還元:地味だけど悪くない

三光合成は2026年5月期(今期)予想で、
1株配当を28円としています(予想配当利回り約3.3%)。Yahoo!ファイナンス+1

2025年4月には**期末配当予想の上方修正(増配)**も発表しており、
利益がきちんと出ているときは株主にある程度還元する姿勢がうかがえます。sankogosei.co.jp

インカムゲイン狙いの個人投資家にとって、

という組み合わせは、**「極端な高配当ではないが、安心して長く持ちやすい」**部類です。


5.自動車業界の変化と、三光合成のチャンス・リスク

自動車業界は今、「CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)」というキーワードのもと、大きな構造変化の真っ只中です。note(ノート)

特にEV化・ハイブリッド化が進む中で、

  • 車体の軽量化ニーズ(金属→樹脂)
  • モーター、バッテリー、インバーターなど電動パワートレイン部品周りの樹脂部品需要
  • 自動運転・安全装備で増えるセンサーや電子部品の樹脂ケース、カバー類

など、プラスチック部品メーカーには追い風も多い状況です。

三光合成の強み

東洋経済などの解説では、四季報オンライン+1

  • 金型設計〜成形〜組立まで一貫で対応できる
  • 世界各地に拠点を持つグローバルサプライヤー
  • ホンダをはじめとする自動車メーカー向けの納入実績

といった点が強みとして挙げられています。株~企業情報・おすすめ銘柄「FISCO(フィスコ)」+1

**「金型から部品まで全部任せられる、信頼できる下請け」**という立ち位置は、
自動車メーカーからすると切り替えにくく、長期的な取引になりやすいビジネスモデルです。

一方のリスク

ただし、良い話ばかりではありません。

  • 自動車産業自体が景気敏感で、世界経済・為替・金利の影響を受けやすい
  • 完全EVシフトが加速した場合、既存部品の一部は不要になり、設計変更が頻発する
  • 樹脂部品メーカーは競合も多く、価格競争に巻き込まれやすい

これらを考えると、
**「長期的にゼロになるリスクは低いが、業績は波打ちやすい業種」**と言えます。


6.個人投資家目線:「どんな役割を持たせる銘柄か?」

ここからは、生活効率化ブログらしく、
**「ポートフォリオの中でどう位置づけるか」**という視点で見てみます。

###① 期待リターンよりも「安定+配当」を求める枠

三光合成は、

  • PER6倍台、PBR0.7〜0.8倍の割安バリュー枠
  • 利回り3%台の配当枠
  • ROEも2桁あり、“資本効率はそこそこ良い地味株”

という特徴があります。Yahoo!ファイナンス+1

このため、

  • S&P500のようなインデックスの“伸び”とは別に
  • 日本株の中で**「割安で、そこそこ儲かっていて、配当もくれる会社」**を持っておきたい

というニーズには、かなり合っていると思います。

###② 「2倍3倍を狙う夢枠」としてはやや物足りない

一方で、

  • 売上はヨコ〜微減
  • 利益は改善しているが、爆発的な成長ストーリーではない
  • 株価指標も“超成長株”ではなく“割安株”の顔つき

なので、
短期間で2倍3倍を狙う「夢ポジション」には向きません。

もしポートフォリオの中で、

  • 夢枠(大型成長・テーマ株)
  • 安定枠(インデックス・優良大型)
  • 割安配当枠(地味バリュー)

のように役割分担をしている場合、

三光合成=「割安&配当の地味バリュー枠」

として置いておくのがしっくり来ます。


7.平均取得単価898円で200株持っている私の本音

ここからは、実際に平均取得単価898円で200株保有している私の目線で書きます。

この状況だと、
「損切りするほどでもないし、でも大きな含み益でもない」
という、非常に“判断を先送りしがちな微妙ライン”になりがちです。

私が今意識しているポイント

  1. 長期で期待できるかどうかは、「利益成長」と「自動車業界の変化対応力」次第
    • 売上が多少ブレても、利益が右肩上がりであればホールドしやすい
    • EV・自動運転対応の部品案件が増えているか、IRや決算説明資料で定期的にチェック
  2. 配当利回り3%台+割安指標は、「待ちやすさ」をくれる
    • 配当をもらいながら、業績の伸びと市場の評価見直しを気長に待つ、というスタンスは取りやすい
    • 含み損でも、利回りが心のクッションになる
  3. ポートフォリオ全体の中で、どれくらいの割合を許容するか
    • 三光合成に「人生を賭ける」必要はない
    • 自分の総資産・株式比率の中で、
      「この銘柄に何%までなら預けておいてもメンタル的に余裕があるか」を決める

私は今のところ、

「配当をもらいながら、理論株価〜やや上値(900〜1,000円台)までの見直しを待つ地味バリュー枠」

として、ホールド寄りで考えています。

もし将来、

  • 業績が鈍化して利益が減ってきた
  • 自動車業界の構造変化に乗れていない兆しが見えてきた

となれば、そのタイミングで部分売却や乗り換えを検討するつもりです。


8.「持ち続けるべき人」と「一度見直した方がいい人」

最後に、生活効率化ブログらしく、
タイプ別に三光合成との付き合い方を書いておきます。

三光合成を「持ち続けるほうが幸せ」になりやすい人

  • 一撃の大化けよりも、コツコツ安定×配当を重視したい
  • 自動車・製造業の地味なモノづくり企業を応援したい
  • 割安指標のバリュー株をポートフォリオに1〜2銘柄入れておきたい
  • 「配当をもらいながら、のんびり見直しを待つ」というスタンスが性に合う

一度ポジションを見直してもいいかもしれない人

  • 「2倍3倍を狙う高成長株」にもっと資金を振り向けたい
  • 売上・利益が強い右肩上がりの企業でないとモチベーションが続かない
  • 株式投資の時間をあまり取れず、インデックス中心にシンプルにまとめたい
  • 含み損のポジションを見るだけでストレスが大きく、メンタル効率が悪いと感じる

まとめ:幸福度と資産増加のバランスで決める

三光合成は、

  • プラスチック精密部品のグローバルメーカーとして
  • 自動車向けを中心に、地味だけれど確実に生活を支えている企業であり
  • 最新決算では、売上微減ながら利益は大幅増、ROEも2桁、配当も増配傾向
  • 指標面では割安バリュー+配当3%台という“堅実株”

という姿です。株予報Pro+4Yahoo!ファイナンス+4Yahoo!ファイナンス+4

投資としては、

「爆発的な夢を見せてくれるスター株」ではなく、
「ポートフォリオの土台を少しだけ支えてくれる職人肌の株」

という立ち位置だと捉えています。

平均取得単価898円で200株保有している私自身も、
“幸福度を下げない範囲で資産を増やす”という軸で考えると、現時点では

  • 無理に損切りしてまで手放す必要は感じない
  • ただし、ポートフォリオの中で割合が大きくなりすぎないように注意しながら
  • 配当と業績推移を確認しつつ「割安バリュー枠」として静かにホールド

というスタンスがしっくり来ています。

あいひー
サイト管理人
1987年生まれ。IT企業の管理職として働きながら、二人の父として子育て中。「時間」「健康」「お金」を効率よく管理し、人生の幸福度を高める方法を追求中。ブログでは、忙しい日々を「もっと楽に、楽しく」過ごすためのヒントや効率化のテクニックを発信しています。

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