1. はじめに:シクリカル株は“うまくいけば大きいが、難易度も高い”
株式投資をしていると、
どうしても気になるのが シクリカル株(景気敏感株)。
- 鉄鋼
- 素材
- 化学
- 自動車部品
- 半導体製造装置
- 機械
日本株では特に目立つカテゴリーで、
短期間で株価が2倍になることも普通にある。
実際、私自身も
東京製綱、日本製鉄、三光合成などを保有してきました。
上がるときは一気に上がる。
でも、下がるときも一気に下がる。
この“波の激しさ”こそが、
シクリカル株の魅力であり、難しさでもあります。
この記事では、
私の実体験と、生活効率化の視点を組み合わせながら、
誰でも迷わずシクリカル株と付き合える方法 をまとめます。
目的は、
株価の波に振り回されず、
あなたと家族の幸福度を最大化することです。
2. シクリカル株とは何か?
──まずは“波を理解するところ”から
シクリカル株とは、
景気が良くなると業績が伸び、
景気が悪くなると急激に悪化する企業のこと。
● 波を生む主な要因
- 鉄鋼価格の変動
- 世界景気の回復と後退
- インフラ投資の増減
- 原材料価格の上下
- 為替の変動
つまり、
自分の努力ではコントロールできない外部要因で揺れ動く。
これが難易度を上げています。
3. なぜシクリカル株は“初心者が失敗しやすい”のか?
初心者がつまずく理由は、実はとてもシンプルです。
① 上昇スピードが速く、舞い上がりやすい
たとえば日本製鉄。
気づいたら+20%、+30%となることがあります。
すると人は、
「もっと上がるのでは?」
「売ったら後悔するのでは?」
と欲が出て、売り時を逃しやすい。
② 下落スピードも同じくらい速い
シクリカル株は、「上げも速いが下げも速い」。
- 世界景気が鈍化
- 為替が円高に振れる
- 指標悪化
こうした“外部要因”で、
一週間で10%落ちることも珍しくない。
含み損に弱い人は、精神面で大きく削られる。
③ 業績の読み方にクセがある
一般の内需株と比べると、
四半期ごとの利益がブレるので、
数字だけ見ると不安になりやすい。
でも実は、
シクリカル株は “単期の数字よりサイクル全体を見る” のが鉄則。
初心者はここで混乱する。
④ 長期保有が正解とは限らない
シクリカル株は、
“長期保有すれば安心” というタイプではありません。
むしろ、
波に乗れた時に売る
という柔軟性がないと大きくやられます。
4. シクリカル株に向き合う心構え
──これは投資というより“性格との相性”
ここからは、実際に私が経験の中で学んだこと。
① 「波に乗るゲーム」だと理解する
インデックス投資のような“積み上げ型”ではなく、
波が来たら一部売り、引いたら買う。
この考えがあるだけで迷いが減る。
② 長期保有より“波の理解”が大切
東京製綱、三光合成、日本製鉄など、
どれも波がはっきりしている。
- 好景気(上昇)
- 鈍化(横ばい)
- 悪化(下落)
- 底打ち
- 再上昇
この流れをざっくり理解するだけで、
“どこで迷うべきか” が見えてくる。
③ 含み損耐性が低いなら、少額にする
シクリカル株は本質的に「変動が大きい」。
だからこそ、経験の少ない人は 保有量を少なくする のが正解。
ストレスを減らすことが、投資の効率化につながる。
5. シクリカル株を買うタイミング
──ここを間違えると苦しくなる
✔ 底値圏
一番理想的。
ただし、底を当てるのはプロでも難しい。
✔ 回復初期(最強のタイミング)
決算で
「悪くはない」
「下げ止まりつつある」
というデータが出てきた時。
株価はまだ安いが、上昇の芽が見える。
✔ 上昇トレンドの初動
ここも狙いやすい。
“良いニュースが出始めているが、まだ過熱していない”状態。
6. 売るタイミング
──ここが一番難しく、一番価値がある
私の実体験から言うと、
売却は「波が強いときに一部売る」が基本。
✔ 好決算が続く時(実は危険)
景気敏感株の“絶好調決算”は、
ピークのサイン のことが多い。
三光合成、日本製鉄はまさにこれ。
✔ 株価が短期間で急上昇した時
シクリカル株は、
“短期間の上昇=サイクルが後半に入った”
という合図になることが多い。
ここで半分売っておくと、
後々のストレスが減る。
✔ 業績の伸びが鈍化した時
- 増収 → 横ばい
- 利益率が低下
この変化は要注意。
7. あいひー流「シクリカル株の扱い方ルール」
──迷いを消すための“生活効率化ルール”
◆ Rule 1:シクリカル株比率は全体の20%以下
これだけでメンタルが安定します。
◆ Rule 2:上昇したら必ず“一部利確”
たとえ10%でもOK。
迷いを減らすための“幸福度アップ戦略”。
◆ Rule 3:底まで落ちたら無理に売らない
底で売ると一生後悔します。
シクリカルは“底→回復”が繰り返されるから。
◆ Rule 4:SNSでは判断しない
景気敏感株はSNSのノイズが多い。
IRと決算だけ見ればOK。
◆ Rule 5:世界景気(指標)をざっくり見る
- PM I
- 鉄鋼指標
- 為替
これを“ざっくり”見るだけで十分。
8. 私の実体験:日本製鉄・東京製綱・三光合成の“波”
──リアルな話が一番伝わる
ここはあなたのブログの強みになる部分。
● 日本製鉄
上昇スピードが速く、
「もっと上がるかも」と迷って売り時を逃した経験があります。
その後、世界景気の減速で下落。
“波を見て一部利確しておけばよかった”と反省しました。
● 東京製綱
PBR0.6倍、PER7倍と割安。
増配・自社株買いなど強みがあるが、
景気敏感である以上、波が来る。
ここも“波の理解と一部利確”が大切だと実感。
● 三光合成
材料株としての側面が強く、
ニュースで急騰・急落しやすい。
“量を少なく持つ大切さ”を学んだ銘柄です。
9. まとめ:シクリカル株は“性格”と“ルール”で勝率が決まる
シクリカル株は、
扱えるようになると投資の幅が一気に広がる。
でも、
難易度が高いのは間違いない。
だからこそ大切なのは、
- 自分の性格を知る
- ルールを作って迷いを減らす
- 波を理解し、波に飲まれない
- 家族と自分の幸福度を守る
ということ。
投資は人生そのものではありません。
人生を豊かにするための手段です。
ぜひ、あなたなりの「ちょうどいい距離感」で
シクリカル株と付き合ってみてください。

