勝負で「押す・引く」を間違えない思考法――藤田晋『勝負眼』から学んだ一番大切なこと

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頑張っているのに、なぜか報われないと感じる理由

仕事でも投資でも、「ちゃんと考えて行動しているつもりなのに、結果がついてこない」と感じたことはありませんか。
私はあります。

あとから振り返ると、努力が足りなかったというよりも、「判断のタイミング」や「押し引き」を間違えていたことが多かったように思います。
本当は引くべき場面で無理をしたり、逆にもう一歩踏み出してよかったところで慎重になりすぎたり。

そんなときに読んだのが、
勝負眼 「押し引き」を見極める思考と技術
でした。

この本を読んで感じたのは、「勝負に強い人は、特別な才能があるのではなく、判断の質が安定している」ということです。
そして、その判断力は後天的に鍛えられるものだと、やさしく教えてくれる一冊でした。


『勝負眼』は根性論ではなく「判断力」の本

本書の著者である藤田晋氏は、サイバーエージェントの創業者として知られていますが、この本では華々しい成功談よりも、「どんな基準で勝負するか」「どんなときに勝負しないか」という話が中心です。

印象的なのは、

  • 気合
  • 根性
  • 努力至上主義

といった話がほとんど出てこないことです。

代わりに繰り返し出てくるのは、

  • 今は押す局面なのか
  • それとも引く局面なのか
  • 勝つ確率はどれくらいあるのか

といった、とても冷静で現実的な問いです。

「勝つための方法」よりも、「負けないための判断」を重視している点が、この本の最大の特徴だと感じました。


引くべきときに引けない人が、一番負けやすい

多くの人は、「押す勇気」は評価しますが、「引く判断」はどこかネガティブに捉えがちです。
逃げている、諦めている、弱い、そんなイメージを持ってしまいます。

でも藤田氏は、その考え方をはっきり否定します。

本当に難しいのは、「ここは引いたほうがいい」と判断し、それを実行すること。
むしろ、引くべきときに引けない人のほうが、大きな失敗をしやすいと語られています。

これは投資でも、仕事でも、人生でも同じだと思いました。

たとえば投資なら、
「もう少しで戻りそうだから」とナンピンを重ねてしまう。
仕事なら、
「今さら断れない」と無理な案件を引き受けてしまう。

どちらも、その場では踏ん張っているように見えますが、結果的にダメージを広げてしまうことがあります。

「引く=負け」ではなく、
「引く=勝率を守る行為」
この視点の転換は、本書の中でも特に印象に残りました。


勝負は感情ではなく「確率」で考える

『勝負眼』を通して一貫しているのが、「確率で考える」という姿勢です。

勝負の前に、自分にこう問いかける。

  • 勝つ確率は本当に高いか
  • 自分に優位性はあるか
  • 失敗したときのダメージは許容できるか

これらを冷静に見たうえで、勝負するかどうかを決める。

私たちはつい、
「今回はいけそうな気がする」
「ここまでやったんだから」
と感情で判断してしまいます。

でも藤田氏は、熱量や希望よりも、再現性と確率を大切にします。
この考え方は、インデックス投資を中心にコツコツ積み上げる人や、会社員として長期戦でキャリアを考える人とも、非常に相性がいいと感じました。

派手さはなくても、長く生き残る判断。
それが結果的に、人生全体の安定につながっていくのだと思います。


100点を狙わず、60点で勝ち続ける

もうひとつ心に残ったのが、「完璧を目指さない」という考え方です。

100点の判断を毎回狙おうとすると、

  • 情報が揃うまで動けない
  • 失敗が怖くて一歩が出ない
  • 一度のミスで大きく崩れる

こうしたリスクが高まります。

藤田氏のスタンスはとても現実的で、

  • 小さく勝つ
  • 大きく負けない
  • それを続ける

というものです。

これは投資でも、仕事でも、家庭生活でも同じだと思います。
一発逆転を狙わず、今の生活を壊さない範囲で、少しずつ前に進む。

「勝ち続ける」とは、派手な成功を一度出すことではなく、
失敗しにくい選択を積み重ねること
なのだと、あらためて感じました。


「今は勝負どきか?」を問い続ける習慣

この本を読んで一番安心したのは、「勝負しない判断も立派な戦略だ」と肯定してくれたことです。

私たちはつい、

  • 何か始めなければ
  • 成長しなければ
  • 挑戦しなければ

と自分を追い込んでしまいます。

でも藤田氏は、

  • 市場の流れ
  • 自分の立ち位置
  • 今のライフステージ

を冷静に見て、「今は勝負どきではない」と判断することの大切さを語ります。

子育て中の時期、仕事が忙しい時期、体力に余裕がない時期。
そういうときは、守りを固めるのも立派な選択です。

「今は無理に勝負しなくていい」
そう思えるだけで、気持ちがずいぶん楽になりました。


『勝負眼』を読んで、私がやめたこと

この本を読んでから、私が意識的にやめたことがあります。

それは、

  • 焦って決断すること
  • 周りと比べて無理に動くこと
  • 「やらない選択」に罪悪感を持つこと

判断を一拍置いて、「本当に今か?」と考えるようになりました。
その結果、大きく前進したわけではありませんが、無駄な消耗は確実に減ったと感じています。


判断力は、生まれつきではなく鍛えられる

『勝負眼』は、派手な成功を約束する本ではありません。
でも、人生を静かに安定させてくれる一冊だと思います。

勝たなくてもいい。
ただ、致命的に負けない。

そんな生き方をしたい人にとって、この本は何度も読み返したくなる存在になるはずです。
判断に迷ったとき、そっと立ち止まらせてくれる本でした。

あいひー
サイト管理人
1987年生まれ。IT企業の管理職として働きながら、二人の父として子育て中。「時間」「健康」「お金」を効率よく管理し、人生の幸福度を高める方法を追求中。ブログでは、忙しい日々を「もっと楽に、楽しく」過ごすためのヒントや効率化のテクニックを発信しています。

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