「手間を増やさず成果だけ取りにいく」――生活効率の文脈で、私はJX金属(5016)にこのスタンスで臨んでいます。結論はシンプル。“2回だけ買って、今は待つ”。
理由は、価格より**事象(ファクト)**で動いた方が、情報収集コストも精神コストも安いから。
目次
3分要約(先に結論)
- JX金属は半導体向けスパッタリングターゲットで世界シェア上位、FPC向け圧延銅箔でも強い。市況に振られやすい銅製錬は縮小方向、高付加価値の先端材料に集中。
- 私はIPO1週間後に100株(@991円)→その後100株の計200株。平均892円/含み益+116,600円。
- 追加で追い買いしないのは、期待が相応に織り込まれている局面だから。次は“価格”ではなく**“事象トリガー”**が揃ったら動く。
なぜ“待つ”のか――価格より事象で動く
素材株はニュースと市況で上下します。真面目に毎日追うと時間が溶ける。だから私は**「決算・IR・設備稼働などの“事象”が出たときだけ判断」**に切り替えました。
- 買い増し候補の事象:米アリゾナ新工場の量産安定、半導体材料の能力増強や顧客認定の更新。
- ホールド継続の事象:材料セグメントの粗利率維持/改善、受注の質が維持。
- 縮小・撤退の事象:主力材料の連続的な失速、量産遅延が複数四半期続く等。
価格は“結果”。事象は“原因”。原因で判断すると、調べ物は四半期×数回に圧縮できます。
私のポジションとルール
- 保有:200株(初回100→追加100)
- 平均取得単価:892円
- 現状:含み益**+116,600円**
- ルール:
- 事象トリガーが2つ以上そろうまで追加はしない
- 決算で材料セグメントが2期連続で悪化したら縮小
- 価格だけでは動かない(高値追い・底値拾いを狙わない)
比較でわかる:効率投資の型
| 戦略 | 何で動く? | 必要な作業量 | 想定メリット | 主なリスク | 私の運用 |
|---|---|---|---|---|---|
| 追随買い | 価格(上昇ブレイク) | 高 | トレンドに乗れる | 高値掴み/反転損 | 採用しない |
| 指値拾い | 価格(押し目) | 中 | 取得単価を下げやすい | 事象悪化を見落とす | 局面限定 |
| 事象待ち | 決算・稼働・認定 | 低〜中 | 根拠明確/再現性 | 機会損失 | 基本型 |
生活効率の観点では事象待ちが最も“費用対効果”が良い。判断の再現性も高い。
月1の定点観測(7チェック、各3分)
- 株価トレンド:急騰急落と出来高だけ確認。
- 主要顧客の動向:TSMC/Intelの生産・CAPEX。
- 半導体統計:WSTSや装置出荷など“市場の温度”。
- スマホ/EV:需要の裾野(FPC/銅箔の手掛かり)。
- LME銅:基礎材料の変動要因。
- 競合・技術:代替技術の芽。
- 自社IR:決算以外のリリース(稼働、体制、方針)。
合計月20分で十分。チェック表に○△×を付けるだけで、次アクションが見えます。
決算の“速読3点セット”(15分で要点)
- セグメント表:半導体材料と情報通信材料の売上/利益。
- 利益率:材料セグメントのマージン方向(維持/改善/悪化)。
- 次の布石:能力増強・量産進捗・顧客認定の有無。
ここで**○が2つ以上**なら「強気継続」、○1/×1なら「様子見」、×が目立つなら「縮小シナリオ」へ。
「2回だけ買って今は待つ」実装ログ
- 1回目(IPO後1週間):@991円で100株。まず株主になって観察。
- 2回目(弱気相場ののち):ストーリーが崩れていないことを確認して100株追加。
- その後:評価益に浮かれず、**事象が積み上がるまで“待つ”**に回帰。
平均取得892円は“うまくやった結果”ではなく、ルールと分割の副産物。
忙しい人のための運用テンプレ(コピペOK)
- 目的:中期の値上がり益。配当はオマケ。
- 建玉:最初は小さく(1〜2単元)。材料確認後に追加。
- 追加条件:
- 新工場量産安定+材料セグメントマージン維持/改善。
- 主要顧客の前向き示唆(能力増強、認定更新など)。
- 縮小条件:
- 材料セグメントが2期連続で悪化、または重大な量産遅延。
- ルーチン:月1チェック+四半期だけ集中。
- 心構え:価格は追わない、原因(事象)で決める。
まとめ――“原因で決める人”になる
JX金属は、半導体の裏方で勝つ技術企業。だからこそニュースに一喜一憂せず、決算と稼働という“原因”で淡々と判断するのが、生活効率のよい投資術です。
私は200株・平均892円のまま、次の事象トリガーを待ちます。やることは増やさない。見るところだけ、賢く増やす。
今日のToDo:月次チェック表を1枚作る → 次の決算日に○△×を入れる。それだけで、迷いは減ります。
※本記事は個人の経験に基づくもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身で。
あわせて読みたい


JX金属の株価はどこまで伸びる?最新決算と今後の注目点を整理
最近、私のブログでもJX金属の記事のアクセスが増えています。やはりIPO直後という話題性に加え、株価が急騰していることが背景にあるようです。今回は2025年8月29日時…

